香港で「みちのくフェア」開催 本県産品の販売好調、着実に浸透
香港の高級スーパー「シティ・スーパー」で東北各地の特産品をPRする恒例の「みちのくフェア」が開かれている。本県産はスーパーの定番商品となっている「つや姫」や豚肉、デザートなどが並ぶ。旧正月前の需要を取り込み、売れ行きは好調で、商品ブランドは着実に浸透しているようだ。
フェアは6~29日開催。本県からは鬼嶋庄一郎商店(山形市)が「つや姫」と特別栽培の「はえぬき」を出品。他にも村上畜産(米沢市)の豚肉「天元豚」、和歌山産業(東根市)のゼリー、県食肉公社(山形市)の食肉加工品などを展示販売している。
「つや姫」は昨年のフェア出品を契機に、定期的に輸出されるようになったという。消費者からは香りの良さや食感などが好評。「つや姫」と「はえぬき」とも2キロ入り2200円前後で販売されている。食味に加え斬新なパッケージが目を引き、新規購入の他、両方を買って食べ比べを楽しむ消費者もいる。日本を代表するブランド豚として定着する「天元豚」も旧正月前の需要を取り込み、売り上げを伸ばしているという。
香港は“ショーケース”とも称され、中国本土という巨大市場へつながる入り口としての期待がある。現地で本土の富裕層が高級品を購入していくケースも目立ち、フェアの様子を熱心に撮影する中国人も多いという。県貿易コーディネーターの漆原意氏は「香港の高級百貨店・スーパーは本土の富裕層へのPRの場ともなっており、高級小売店での取り組みはより重要性を増している」と指摘する。
2012年01月20日 山形新聞