「つや姫」ブランド米の認知度アップ 推進本部がアンケート
山形つや姫ブランド化戦略推進本部(本部長・吉村美栄子知事)は2011年産つや姫の販売に合わせ、取扱業者を対象にしたアンケートを行った。県産米「つや姫」と競合する銘柄として、トップブランドの魚沼産を含む新潟県産コシヒカリ全般を挙げる小売業者が全体の7割近くを占め、高級ブランド米としての認知度が高まっていることを示す結果となった。
アンケートは昨年12月上旬、県内外の卸売業者や小売業者合計約170社を対象に郵送。このうち卸売業者9社、小売業者47社の計56社が回答を寄せた。
11年産米は東日本大震災後の品薄感などで需要が高まり、全体的に高値で推移。「つや姫」はデビューした10年産の売れ行きが良かったこともあり、取引価格が上がっている。卸売業者の仕入れ価格は60キロ1万8000円台で、10年産に比べ3000円程度上昇。回答した業者9社のうち8社が「高い」と評価した。小売業者の仕入れ価格も同様に上がっており、60キロ1万9000~2万円が中心。47社中29社が「高い」と答えた。
小売業者に販売価格を聞いた結果、2キロが1200~1300円程度で、5キロが2500~3000円程度だった。売り手から見た消費者の価格に対する反応は「高い」が65%以上。品質についての反応では「大変良い」「まあまあ良い」が80%近くに上った。高価格の一方で、消費者の満足度が高いことをうかがわせた。
「つや姫」の価格と同水準で競合する銘柄に関する質問では、日本一の米どころ・新潟県の一般コシヒカリを筆頭に佐渡、岩船、魚沼各産地の「コシヒカリ」を挙げる小売業者の回答が68%に達した。他に本県、会津、富山の「コシヒカリ」を加えると、全体の9割以上を占めた。
また、認定生産者に限った作付け、一定基準をクリアした「つや姫」を流通させる仕分け出荷など、本県産地の取り組みを支持する回答が多かった。
2012年01月09日 山形新聞