つや姫県外販売始まる 昨年より価格が上昇

デビュー2年目を迎えた県産米「つや姫」の県外販売が10日に始まり、5キロ・グラムあたりで昨年よりも数百円程度高い価格で店頭に並んだ。東京・銀座のデパートでは、新潟県産コシヒカリの価格を上回った。関係者によると、放射能の影響を心配する客もいるというが、売れ行きは好調だという。
 東京・銀座の県アンテナショップ「おいしい山形プラザ」では10日、2キロ・グラム1250円(昨年同期1200円)、5キロ・グラム3100円(同2780円)と値上げしたにもかかわらず、昨年の倍となる約500キロ・グラムを販売した。郷守武志副店長は、「昨年はじわじわと人気が出たが、今年は出だしから好調」と満足げだった。
 三越銀座店にある米販売店「米屋彦太郎」でも、5キロ・グラム3150円と、昨年より約400円値上げ。昨年は、ほぼ同じ価格がついていた新潟県産コシヒカリ(5キロ・グラム2940円)を上回った。しかし、「放射能が心配なので、東北の米は買わない」という客も見られるという。
 県県産米ブランド推進課によると、価格の上昇は、卸元になるJA全農山形と小売店との取引価格が上昇したのが主な原因。同課では、「昨年の売れ行きが良かったことや、価格が安すぎたという意見があったことから、強気の価格設定に出たのでは」と分析する。
 同課によると、8日に販売が開始された県内でも、昨年を300円ほど上回る5キロ・グラム2500円前後で店頭に並んでいる。
(2011年10月12日 読売新聞)