つや姫も「不検出」 県放射性物質検査

県は28日、県産米の「つや姫」や「コシヒカリ」などを対象にした放射性物質検査の結果について、調べた全地点とも「不検出」だったと発表した。国の基準に基づく本調査の対象となった「はえぬき」「ひとめぼれ」「あきたこまち」などの品種はすでに「不検出」の結果が出ており、これで主な県産米はすべて安全な米として出荷される。
 県は「ブランド米として安全のお墨付きを得る」ため、本調査とは別に独自の調査を実施。「つや姫」は44地点で、「コシヒカリ」は検査を希望した山形市など12地点で、「出羽燦々(さん・さん)」などの酒米は4地点で20~26日に採取し、25~27日に民間機関で検査した。
 放射性セシウムが1キロあたり20ベクレル以上だと検出される感度の検査で、20ベクレル未満は「不検出」となる。
 検査結果を受け、つや姫を栽培している寒河江市の農業土屋喜久夫さん(58)は「大丈夫だとは思っていたが、本当によかった。東京や大阪には山形のコメは危ないと思っている消費者もいるはず。『つや姫は安心』と思ってもらうためにも独自検査はありがたかった」と喜んでいた。
 県産米ブランド推進課の担当者は「これを弾みに、つや姫のPR活動に力を入れていきたい」と話す。つや姫の販売は県内は10月8日から、県外は10月10日からの予定。(奥田貫)
2011年09月29日 asahi.comより