県産新米「安全です」 山形でアピール大会、本格出荷へ
東京電力福島第1原発事故の発生に伴う2011年産米の放射性物質検査の本調査で、対象となった県内全231カ所で放射性セシウムが「不検出」だったことを踏まえ、県などは24日、山形市の山形グランドホテルで「山形の米おいしさ安全アピール大会」を開き、吉村美栄子知事が本格的な出荷時期を迎える県産米の安全を宣言した。
主催者を代表し、吉村知事は「県内231カ所で本調査を実施したが、放射性物質は『不検出』で、安全性が確認された。おいしく安全な県産米をお届けすることを宣言する」と述べ、全国の消費者と販売業者らに向け、11年産県産米の安全をアピールした。
生産者を代表して山形ガールズ農場代表の高橋菜穂子さん(30)=村山市、山形つや姫マイスターの石山一穂さん(37)=東根市=が「放射性物質検査が無事に終了し、安心している。山形のコメを待っている多くの消費者においしいコメを届けたい」などと力強く抱負を述べた。
県産米の順調な販売を目指し、ともに県立置賜農業高生物生産科3年の諸橋雅嗣さん(17)=米沢市、鈴木将道さん(18)=高畠町=が応援メッセージを寄せた後、県産米のおいしさと安全性を伝えるキャラバン隊に対し、吉村知事がPRグッズを贈呈した。
大会の終了後、「つや姫レディ」とJA職員らで構成する同隊は山形、鶴岡両市内のスーパーで11年産米のキャラバンを開始、買い物客らに対し、県などが30万部作製したリーフレットを配布しながら県産米をPRした。
農水省の指示で、県は1950(昭和25)年2月時点の旧市町村単位で本調査を実施。検出した数値は全ての地点で国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を大きく下回る20ベクレル未満の「不検出」だったが、依然として風評被害が懸念されるため、大会は県、新・米づくりやまがた日本一運動推進本部(本部長・菅野滋県農林水産部長)、山形つや姫ブランド化戦略推進本部(同・吉村知事)が主催した。
2011/09/25 山形新聞より