友好の証し 南三陸町との共同事業 庄内の酒蔵が日本酒出荷

山形県庄内町の老舗酒蔵が、宮城県南三陸町産の酒米「亀の尾」を使った日本酒を完成させた。友好関係にある両町の関係を発展させようと始まったプロジェクトの一環。東日本大震災の津波で南三陸町の関係者が犠牲になり、酒造りに必要な資材にも事欠く中で出荷にこぎ着けた。
1725年創業の鯉川酒造(佐藤一良社長)が完成させたのは、純米酒「南三陸庄内の風」。明治時代に庄内町(旧余目町)の篤農家阿部亀治が開発し、「コシヒカリ」や「つや姫」などの良食味米のルーツとなった亀ノ尾の子孫に当たる「亀の尾」を、南三陸町産9割、庄内町産1割の割合で仕込んだ。

河北新報より(浅井哲朗)2011年04月28日