増産に慎重な意見 13年度販売戦略会議、品質や流通に懸念

山形つや姫ブランド化戦略推進本部(本部長・吉村美栄子知事)は15日、山形市内で生産・販売戦略会議を開き、13年度のつや姫の作付け面積について議論した。卸業者などの委員からは「生産量を増やした場合に、これまでの価格が維持できるのか十分に検証していく必要がある」「12年度(の販売量)から増やさない方がいいのでは」など増産に慎重な意見が相次いだ。

 県は全国ブランドの確立を目指し年間を通して販売するため、デビュー3年目の12年度は県内生産者を昨年度に比べ約1150人増加。作付け面積も約2倍に増やして6500ヘクタールとし、販売量も約2倍の3万2500トンを見込む。しかし11年度産のつや姫は地域で品質にばらつきが出るなど、作付け面積を増やしても高水準の生産技術を維持できるかが課題となっている。

委員からは「気象が品質に影響する面もあるので価格の維持が可能なのか検証が必要だ」「数量が増えた時に流通面でどう影響するのか心配。ブランド化を図っているので生産者も理解していく必要がある」など、作付け面積を12年度の6500ヘクタールより増やすことに慎重な意見が相次いだ
毎日新聞 2012年06月16日